納豆売るぐらいあるんど

納豆が好物というほどではないのだけど、冷蔵庫にあればほぼ毎日食べる程度には納豆が好き。子供の頃は毎日のように食べていたし、今もけっこう食べる。もちろん食べない日はいくらでもあるし、なんとなく飽きてしばらく食べない期間もあった。一人暮らしのときとか、案外食べてなかったかも。つまり納豆に対してのこだわりが、ほぼ無い。

だいたいみんなそんなもんかと思ってるけど、考えてみたらあまり他人の納豆事情というものは知らない。普段どんな納豆をどうやって食べているとか、そもそも納豆を食べるのかどうかとか。とにかく納豆は嫌いで日頃からその旨を表明している人については「納豆が嫌い」という認識をしているけど、そのレベルは関西にいてもほとんど出会わなかったなあ。

大型スーパーの納豆売り場は1スパンを占拠するほど展開している。それだけ納豆を食べる隣人は多いはずだが、誰がどの納豆をどのくらい買ってるかなんて、お互い知る由もない。いや別に知りたくも無い。ちなみに、知りたくも無いとは思うが、私はメーカーやブランドにも全くこだわりなく、節操なく適当なものを適当に買っている。味の違いはもちろんあるし、それなりに違いもわかるのだが、美味いと思ったものをその後も毎回買うかというと全くそんなことはなく、本当に適当に、あるいは見切りで安くなってるものを買って、その度に味の違いを楽しんで?いる。

というつもりだったのだが、最近我が家の小学生パーソンと未就学パーソンのお気に入りが「とろっ豆」(ミツカン金の粒)で、そればっかり買わされる。「ふわとろ食感」は好みが分かれるだろうが確かに子供は好きそうだし、パキッとたれなので自分でたれを入れられる(子供が自分でやってもたれが飛散しにくい)し、別に高い値段設定ではないので、まあ「とろっ豆」ばっかり買うこと自体は特に問題ない。大人が飽きれば大人用に他の納豆を買えばいい。

しかしながら、この「とろっ豆」には、重大な問題がある。個別パックの上蓋、つまりパキッとたれが入ってる部分のラベルに「占い」が付いていて、ラッキーアイテムなどとともに、5段階の「運勢」が書かれている。5つ並んだ豆のイラストのうち「運勢」の分だけ黄色いとろっ豆のロゴ(残りはただの白抜き)になっているのである。これは概ねパックごとにランダムで、セットの3パックが全部違うことは普通だし、もちろんたまたま同じこともある。

さて、子供が複数いてこんな楽しい占いが付いていたら一体何が起こるだろうか。賢明な読者はもうお気づきのことと思うが、果たして企画担当者は思い至らなかったのか。そう、たまたま渡した納豆の運勢に差があろうものなら、そっちの方がいい、ずるい、交換しろ、と喧嘩の始まりである。双方から納豆を取り上げて、もうとろっ豆買うのやめるわ!と親が言い放つまでがテンプレ。まあしょうもなさ過ぎるので安かったりしたらまた買うのだが、ただ、極力「同じ運勢のパックを出す」「ひとりの時を狙って出す」ようには気をつけてる。本当にしょうもねえなと思ってる。

なんかもっとなんとかならんのかミツカンさん!と叫んだところで、喧嘩を避けるべく同じ運勢のパックを出すためにたくさん買ったりしてるので(たくさんあっても誰か食べるので)、ミツカンさんにとっては変えるメリットないんだなこれが。もうええわ。

なお、私の納豆に関するほぼ唯一のこだわりが「パックの納豆に付属のたれは全部入れない方が納豆が美味い、半分くらいでちょうど良い」なので、量の調整が難しいパキッとたれはNot for meである。あれば食べるけどさ。