春の祭典

今年も2月1日から祭りが始まっている。ヤマザキ春のパン祭り。

2024年の白いお皿は、底にエッジのある深型のボウル。無地でシンプルだが現代的でシーンを選ばないデザインだ。サラダやおかずを盛るのはもちろん、スープなどにも重宝しそう。大きくはないので、1人用として、家族の人数分の枚数があるとなお嬉しい。

とまあ言ってみたものの、私は別にパン祭りガチ勢ではないので、しかしヤマザキパン製品も買うことは多いので、集まった分はいただくスタイルである。連れ合いの好みから、柄物の年は遠慮してる。

ヤマザキ春のパン祭り、基本的にはパンを食べれば引き換えにお皿が貰える祭りでしかないわけだが、毎年感じるのはこのイベントの市場への影響力。パン祭りの前後でのスーパーのパン売り場の動きはなんとも異様。

前兆として、ヤマザキ製品が叩き売られる。シールの貼ってないロットを祭り前に売り切る必要があるからだ。

祭りが始まると、ヤマザキ製品は露骨に販売価格が上がる。セールなんてもってのほかである。一方で、開始直後は他社製品の叩き売り。祭りが始まってからはあからさまに売れ行きが鈍るので、在庫を処分しなくてはならない。

スタートの盛り上がりが落ち着くと、普段よりも若干広めに取られた売り場にヤマザキ製品が鎮座し、普段よりも若干低めの価格設定で他社製品がならぶ。他社製品はしばしばセールもある。それでも売れるのはヤマザキパン。

祭りの終わりが近づけば、調子に乗って仕入れすぎたヤマザキ製品の見切り販売が始まる。値下げシールの姿が見えなくなれば、パン売場は静かに元の日常を取り戻す。

この期間、他社製品は明らかに出荷数が減ってるんじゃないかと思う。日本人が食べる総パン量はそんなに増えないだろうから(普段ごはん食なのにこの期間はパン食が増える、というガチ勢もいらっしゃるので多少は増えると思うが、純粋に増加のみとはならないだろうから)、ヤマザキが売れるなら他社の販売数が減るのは道理である。

これはわたしの妄想だが、この合間に各社は減産して工場のメンテナンスに充てたりしてるんじゃないだろうか。そうだとすれば他社としても春のパン祭りはなくてはならない存在であるはずだ。そういうの大好き(妄想)。

ヤマザキの方はといえば、パン祭り基準で生産ラインを保持しなければならないという、業界最大手の悩みは尽きない。

わたしはヤマザキパンを買ったり買わなかったりしつつ、売場の動向を観察して面白がってるだけであるが、パン企業や小売店の担当はそこそこ大変だろうなあとは思う。それも日本三大奇祭として年中行事化してるからこそ対応できるという側面は大いにあるだろう。

以上、まあ、知らんけど。(ロイヤルブレッドにジャムを塗りながら)